- Day:2012.10.15 09:50
- Cat:旅
こんにちは。 大森兄です。
ロンドンオリンピックの最中、研修のため、スイス・フランスに行って参りました。
主な目的はル・コルビュジェ、ピーター・ズントー、マリオ・ボッタ設計の建物です。
巨匠たちの、空間のプロポーション、光や素材の扱いはやはり完璧でした。流石です。
一方、完成してからの時間もさることながら、おそらく完成するまでの時間も想像をはるかに超えるほど濃密で、
多くのひとびとの思いや「気」がこもっており、かつ装飾や光の扱いも周到きわまる古い教会などには、
どうしてもひとりのちからでは及ばない底力ともいえるような魅力を感じます。
また、今回もっとも印象に残ったというかすごく感じたのは、
ヨーロッパは物欲の時代がはるか昔に終わってしまっているのか、そういう時代はなかったのか?という
ことでした。 文化としてそういう欲は離れたところにあるのでしょうか。
ヨーロッパは今回で3回目、5ヵ国目になるのですが、以前から言葉にならない感覚で感じていたように
思います。 そして今回スイスを初めて訪れて、感覚が言葉になったような気がします。
スイスでは野原や家の庭など隅々まで手入れが行き届き、日々の生活=人生をたのしむことに対する
愛情のようなものを感じました。
これは観光のため行政が制御しているのか、一般市民が自分の家や街並みを客観視できているのか、
とにかく感心しました。
これまでに亜・欧・北米を12ヵ国訪れましたが、当然ながら、国内外、まだまだ訪れるべきところ、
訪れたいところがたくさんあります。
今後もできるかぎりいろいろなことを実際に体験して、仕事の質や密度を高めていけるよう精進します。
http://soutarou.net


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- Day:2012.02.02 16:19
- Cat:旅
筆不精でだいぶ遅れましたが私も旅の話題を。
過日、弟と神戸、大阪、京都、奈良へ研修に行ってきました。
主な目的は桂離宮と旅館俵屋だったのですが、道中もっとも印象的だったのが、岡本太郎氏による太陽の塔でした。
常々いろいろなもののデザインは(例えばクルマなど)同じものであればスケールが小さいほうが、よりよく見え
るものだと感じていたものですから、太陽の塔も大きさからくる迫力は別として、所謂「おおあじ」な感じなのでは
ないかと思っていました。
ところが!!そのことはさすがに大きく裏切られました。
万博公園に入場しますと、塔の後ろのほうから回り込むようにアプローチします。
おぉ、すごい。よくこんなのつくったなあ発注者も勇気あるよなあなんて思いながら、塔の根元から見上げながら
背後から回り込み、あの金色の横顔が見えはじめたあたりからでしょうか。思わず息をのみました。
歩きながらも動けなくなってしまったような衝撃。
とても大きさからくる迫力だけではないものすいパワーと凄み。
作家自身の人間としての圧倒的なパワーと確信、敗戦から立ち上がり高度経済成長を成し遂げた当時の時代
の熱気や挑戦心を思い、日本人としてとても誇らしく、涙ぐみました。
弟もまたもや涙ぐんでいるようでした。

大森創太郎建築事務所 http://soutarou.net